保護猫に興味のある人なら、1度は「預かりボランティア」というワードは聞いたことがあると思います。
猫好きさんやボランティアに興味のある人向けに、実際に預かりボランティアをしている1人として、預かりボランティアのあれこれを紹介します。
預かりボランティアについては、こちらも参考にしてください。↷


まとめ
- 預かる猫は基本的には元野良猫が多い
- 普段は飼い猫と同じようにお世話をし、譲渡会で猫をアピールするのも預かりボランティアの大切な役割
- 預かりボランティアとして、適正飼養をして人慣れを進めることを心がけている
- 預かりボランティアとして、預かりのサイクルを回すこと、猫を第一に考えることを大切にしている
預かる猫の種類
預かる猫は、保護猫なので元野良猫が多いです。
ボランティア団体によっては多頭飼育崩壊やブリーダー崩壊からレスキューすることもあり、そういった場合は元の飼い主がいる(いた)猫を預かることもあります。
元野良猫は雑種、ブリーダー崩壊の場合は純血種のことが多いです。
また、元野良猫は人に慣れていないことが多く、元の飼い主がいた猫は人慣れしていて触らせてくれることもあります。
どういった経緯で保護された猫なのかによって、種類や人慣れ具合も異なります。

預かりボランティアの仕事
預かりボランティアといっても、基本的には普通に猫を飼っているのとやることは同じです。
具体的には、猫にご飯をあげたりトイレの掃除、ブラッシング、猫と遊ぶ、健康管理などです。
それに加えてもう1つ大事な仕事が、譲渡会に出て預かっている猫をアピールすることです。
譲渡会に参加している猫は、いつもとは違う場所に連れてこられて怯えていたり、警戒心が高まっていることがほとんどです。
そのため、預かりボランティアが家でのいつもの様子や猫の性格を伝えることがとても大切です。
小さなお子さんがいる家庭では人に慣れた猫の方がよく、大人だけの家庭で今までに猫を飼ったことがある人には少しずつ慣らしが必要な静かな環境が合っているビビりの猫が合うこともあります。
そうやって本当の猫の姿を伝えつつ、猫も人もちょうど良い環境を考えることも預かりボランティアの大切な仕事です。

譲渡会でのアピールも大切な仕事です!
預かりボランティアとして心がけていること
私が実際に預かりボランティアとして心がけていることは、以下の2つです。
- 人慣れを進めること
- 適正飼養をすること
猫の人慣れを進める


まずは、猫の人慣れを進めることです。
猫が人と暮らしていけるようになるには、人間は怖い存在ではないと猫に認識してもらう必要があります。そのために、素早く動いたり大きな声を出すといった猫の嫌いな行動はしないように心がけています。
また、おやつやご飯はケージであげるように癖を付けたり、爪切りや通院時のために抱っこの練習をしたり、肉球やお腹を触られても大丈夫なように日々少しずつトライしたりしています。
触れなかったり、抱っこが出来ないと日々のケアや通院・投薬時のケアのハードルが高くなり猫にとってもストレスになるため、幼いうちや生活環境が変化したタイミングから少しずつ慣らすように心がけています。
単純に触ったり触れ合うことの出来る猫の方が里親が決まりやすいというのもありますが、これから先ずっと人間と暮らしていく猫にとってもその方が安心して生活できるだろうと考えての心がけです。
適正飼養をする
2つ目は、適正飼養をすることです。
預かり猫の所有権はボランティア団体にあり正式には自分の飼い猫ではないですし、ボランティア団体の一員として猫を譲渡したり、飼い方を説明する身として、自分が自信をもって適正飼養をしていると自負できる飼い方をしようと心がけています。
そのために、猫の飼育本を読んだり、猫の生態について知識を付けることも大切だと思っています。
その上で、猫それぞれに合った飼育の仕方(好きなご飯やおやつ、おもちゃ、遊び方など)が分かっていれば譲渡後、猫が自分の元を離れても快適に暮らすことが出来るだろうと思っています。



人慣れと適正飼養を心がけています!
預かりボランティアとして大切にしていること
私が預かりボランティアをしようと思ったきっかけや目的にも繋がりますが、預かりボランティアをするにあたって大切にしていることは、以下の2つです。
- 預かりのサイクルを回して少しでも多くの猫が幸せになるようにすること
- 猫の利益を第一に考える事
預かりのサイクルを回して少しでも多くの猫が幸せになるようにする
まずは、預かりのサイクルを回して少しでも多くの猫が幸せになれるようにすることです。
自分が飼育できる猫の数には限界があるため、預かりボランティアとして多くの猫を幸せにするには、猫を預かって譲渡してまた新たな猫を預かるという預かりのサイクルを回すことが大切だと考えています。
自分のキャパ以上の事をして飼育崩壊やその他の生活が回らなくなってしまっては本末転倒ですし、ボランティアは自分のキャパの範囲内で行うのが大前提だと考えているため、預かっている猫を少しでも早く人に慣れさせたり、多くの人に猫の存在や、里親募集をしている事を知ってもらうことが大切だと考えています。
人に慣れていない猫を無理に譲渡したり、適当でない里親に譲渡してサイクルを早めるのは違うと思いますが、反対に猫の環境適応力を無視したり、人に慣れていないからといって過度に囲いすぎても猫にとって良くないのかなと思っています。
今までの経験でも、トライアルに出しても大丈夫かな?と不安になるような猫が意外と大丈夫ですぐに新しい環境に慣れたり、その逆もあるので、判断は難しいですが…
猫の利益を第一に考える
2つ目は、猫の利益を第一に考えることです。
爪切りや歯磨き、通院など猫にとって嫌なことは、嫌われるので出来るだけしたくないのが本音です。
が、猫の健康やこれからのためにきちんとやるようにしています。
また、兄弟や他の猫がいる方が人慣れが進む猫やその逆の猫もいます。うちには先住猫やペットがいないため、他の猫がいる環境が合っている猫の場合には、他のボランティアさんの所に引っ越しをする場合もあります。
このように、その猫が一番いい環境で暮らせるようにすることも大切にしています。
預かった猫が人や人との生活に慣れて、自分の元を離れた時でも環境に適応して健やかに暮らしていてくれると嬉しいですし、そうするのが預かりボランティアの役目でもあるのかなと思っています。





預かり猫を第一に考えています!
まとめ
- 預かる猫は基本的には元野良猫が多い
- 普段は飼い猫と同じようにお世話をし、譲渡会で猫をアピールするのも預かりボランティアの大切な役割
- 預かりボランティアとして、適正飼養をして人慣れを進めることを心がけている
- 預かりボランティアとして、預かりのサイクルを回すこと、猫を第一に考えることを大切にしている
以前、預かりボランティアについてや始めたきっかけを紹介しましたが、今回は実際にやってみて大切にしている事や心がけを紹介しました。
他の預かりボランティアがどういった経緯や気持ちで活動しているのかは人それぞれだと思いますが、少なくとも私は以上のような気持ちで猫にとって一番いい環境は何かを考えながら日々お世話をしています。
預かりボランティアはその名の通り、一時的に預かっているだけなので人慣れを通り越して自分にだけ慣れすぎてしまってもあまり良くない気がしますし、かといって全く人に慣れないのも良くないので難しいところです。
何が正解なのか、一ボランティアとしてはやれることが限られることも多いですが、これからも猫の将来がより良いものになるように活動していければと思います。
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